SIMフリーとは？損しない選び方

「SIMフリーにするとお得らしい」「格安SIMに変えたいけど、今のスマホで大丈夫？」と気になりつつ、よく分からないまま先延ばしにしていませんか？

このコラムでは、SIMフリーの意味やメリット・注意点にくわえて、「どんな人がSIMフリーにすると得なのか」「今のままだとどんなところで損をしやすいのか」を、初心者の方にも分かるように、できるだけ専門用語を使わずにご紹介していきます！

読み終わるころには、自分のスマホをSIMフリーにすべきか、今の契約を続けるべきか、そして手放すときに少しでも高く売るにはどうしたら良いかが、かなりイメージしやすくなっているはずです。

SIMフリーとは？スマホの基本とSIMロックの違い

「SIMフリー」という言葉だけがひとり歩きしてしまって、なんとなく「自由そう」「お得そう」というイメージを持っている方も多いと思います。簡単に言うと、SIMフリーは「特定の通信会社だけに縛られていないスマホ」です。

ドコモでも、auでも、ソフトバンクでも、格安SIMでも、対応している電波さえ合っていれば使うことができます。逆に、昔よく話題になった「SIMロック」は、ドコモで買ったスマホはドコモの回線だけ、auで買ったスマホはauの回線だけ、といったように「買った会社の回線専用ですよ」とロックしている状態のことを指します。

今はルールが変わってきていて、新しく発売されるスマホは、最初からSIMフリー状態で売られていることがほとんどです。ただし、少し前に買った機種や、中古で手に入れた端末だと、まだSIMロックが残っているケースも少なくありません。「自分のスマホがSIMフリーなのかどうか」は、乗り換えや海外利用、買取などの場面で思っている以上に大事なポイントになってきます。

SIMフリースマホとキャリアスマホの違い

購入先で変わる「SIMフリー端末」と「キャリア端末」

同じiPhoneでも、「どこで買ったか」によって性格が少し変わります。Appleストアやメーカー直販で買ったiPhoneは、基本的にSIMフリーのiPhoneです。どの会社の回線でも、電波が合えばそのまま使えます。

一方で、ドコモ・au・ソフトバンクなどのキャリアショップで買ったiPhoneは、最近のモデルは最初からSIMロックなしで売られていることが多いものの、少し前のモデルは「購入時はロックあり、あとから解除」というルールで販売されていました。

中古ショップやフリマでiPhoneを買うときは、元がApple版かキャリア版か、SIMロックが解除済みかどうかを確認しておかないと、あとから「別の回線で使えなかった」ということになりかねません。実際にイケモバでも、「フリマで買ったiPhoneで回線が使用できない」というご相談はいただきます。

eSIMやデュアルSIMとSIMフリーの関係

最近は「eSIM」や「デュアルSIM」という仕組みも増えています。1台のスマホに2つの回線を入れて、通話はA社、データ通信はB社、日本の回線と海外用の回線、仕事用とプライベート用の回線、といった使い方ができるようになってきました。こういった使い方は、SIMフリー端末の方が柔軟に組み合わせやすいイメージです。

iPhoneの場合によくあるパターン

iPhoneだけに絞って見ると、Appleで買ったiPhoneは完全にSIMフリー、キャリアで買ったiPhoneは原則SIMロックなしになりつつも、機種や購入時期によってはロックあり、というパターンが多いです。中古ショップやフリマでiPhoneを買うときは、元がApple版かキャリア版か、SIMロックが解除済みかどうかは一度確認しておいた方が安心です。

SIMフリーのメリット｜どんな人に向いているか

あとから回線を選び直しやすい

一番分かりやすいメリットは、「あとから自由に回線を選び直せること」です。今は大手キャリアで契約していても、来月からは料金を抑えたいから格安SIMに変えたい、というときに、SIMフリーのiPhoneを持っていれば本体はそのままで、SIMだけ乗り換えるという動き方がしやすくなります。

格安SIMやオンライン専用プランと相性が良い

最近は、ahamoやpovo、LINEMOといったオンライン専用プランも増えてきました。こういったプランは、基本的に「対応端末を自分で用意する」前提になっているので、SIMフリー端末との相性がとても良いです。料金を抑えたい人や、家族で回線を分けたい人には、大きなメリットになります。

海外旅行や出張で現地SIMを使いやすい

海外によく行く方にとっても、SIMフリーは便利です。現地の空港でプリペイドSIMを買って差すだけで、その国の回線が使えたり、オンラインでeSIMを購入して、そのままiPhoneに追加できたりします。日本のキャリアの海外ローミングよりも安くなることも多いので、年に数回は海外に行くという方には、かなり使い勝手の良い選択肢です。

1台で2回線を使えるデュアルSIMとの相性が良い

デュアルSIMに対応している機種であれば、メイン回線は日本のキャリア、サブ回線はデータ専用の格安SIMや海外用eSIMといった組み合わせもできます。SIMフリー端末なら、こういった回線の組み合わせを自分で選びやすくなるので、仕事とプライベートで番号を分けたい人や、通話とデータで回線を分けたい人とも相性が良いです。

SIMフリーのデメリット・注意点

対応バンドやエリアによっては電波が弱くなることがある

良いところばかりではなく、「注意しておきたいな」というポイントもあります。その一つが「対応バンド」の問題です。スマホにはそれぞれ対応している電波の種類が決まっていて、使いたいキャリアの電波と合っていないと、地方や建物の中で極端に電波が弱くなったりします。

特に、海外版スマホや、日本向けにあまり最適化されていない機種を選ぶときは、この対応バンドの違いがトラブルの元になりやすいです。イケモバでも、「本体は悪くなさそうなのに、特定の場所だけ電波が弱い」というご相談を受けて調べてみると、対応バンドの問題だった…というケースがたまにあります。

キャリア独自サービスとの相性に注意が必要

キャリアメールやキャリア決済、おサイフケータイの一部機能など、「キャリアのスマホだからこそ使いやすいサービス」もあります。SIMフリー端末の中には、それらに完全対応していない機種もあるので、今よく使っている機能が、そのまま使えるかどうかは事前に確認しておいた方が安心です。

故障時の相談先を自分で選ぶ必要がある

もう一つは、故障したときの相談先です。キャリアショップでスマホを買った場合は、「とりあえずショップに持っていく」という形でもなんとかなることが多いですが、SIMフリーの場合は、Appleやメーカーのサポートに直接相談したり、近所のスマホ修理店に持ち込んだりと、自分で「どこに頼るか」を考える必要があります。

逆に言えば、信頼できる修理店が近くにある人にとっては、大きなデメリットにはならないかもしれません。

SIMフリーのメリットと注意点を整理

自分のスマホがSIMフリーか確認する方法

iPhoneの設定アプリから確認する

「結局、うちのiPhoneはSIMフリーなのかどうか？」ここが分からないと、乗り換えも買取もモヤモヤしたままになってしまいます。まずは、iPhoneの「設定」アプリから確認してみましょう。

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  設定アプリを開いて「一般」→「情報」と進むと、「SIMロック」という項目があります。ここが「SIMロックなし」となっていれば、基本的にはSIMフリー状態です。

キャリアのマイページやアプリから確認する

キャリアで買ったスマホなら、その会社のマイページやアプリからも確認できます。「SIMロック解除済み」「解除可能」といった表記が出ていれば、今どの状態なのか、あとどれくらいで解除できるのかが分かります。

iPhoneのSIMロック解除の具体的な手順については、別コラム「iPhoneのSIMロック解除方法」で画面つきでまとめていますので、実際に解除したい方はそちらもあわせてチェックしてみてください。

ネットワーク利用制限もあわせて見ておく

SIMフリーかどうかとあわせて、「ネットワーク利用制限」も確認しておくと安心です。ネットワーク利用制限は、端末代金の支払いが終わっているか、不正契約や盗難端末ではないかをキャリア側がチェックしているステータスです。

中古で買うときも、買取に出すときも、このステータスは査定に大きく関わります。特に「×」になっている端末は、そもそも通信が止められている状態なので要注意です。

ネットワーク利用制限を調べるときは、端末ごとの識別番号である「IMEI」を使います。IMEIの確認方法や、買取時に気をつけたいポイントは、別コラム「IMEIとは？スマホ買取時の取り扱いや確認方法を解説」で詳しくまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。

SIMフリーiPhoneが買取や中古で有利になりやすい理由

欲しい人の幅が広いので中古市場で人気が高い

ここからは、イケモバの本業にも少し近い話です。SIMフリーのiPhoneは、中古市場や買取の場面で人気が高く、キャリア版と比べて評価が上がりやすいことが多いです。理由はシンプルで、「欲しい人の幅が広いから」です。

ドコモでしか使えないiPhoneよりも、どのキャリアの人でもそのまま使えるiPhoneの方が、中古として次に使いたい人を見つけやすくなります。買取店側から見ると、販売できる相手が多く、海外で使いたいお客様にも提案しやすく、格安SIMユーザーにも案内しやすいので、在庫として抱えやすい端末になります。

イケモバでも、「次は格安SIMにしたいから、とりあえず今のiPhoneを売りたい」「子ども用にもう1台ほしい」といったご相談は多く、その中でもSIMフリーのiPhoneは、よく売れていきます。

キャリア版でも条件次第で評価が変わる

もちろん、キャリア版のiPhoneでも、事前にSIMロックを解除しておけば、実質的にはSIMフリーとして扱えるケースもあります。ただし、その場合でも、ネットワーク利用制限がどうなっているか、端末代金の残債が残っていないか、故障や大きなキズがないかといった条件は、買取価格にしっかり影響してきます。

売る前にSIMロック解除をしておいた方が良い場合もある

キャリア版のiPhoneを持っていて、「まだ支払い中だけどそろそろ機種変更したい」「下取りより買取店に売った方が良さそう」と感じている方も多いと思います。このとき、事前にSIMロックを解除しておくことで、買取査定が少し良くなるケースもあります。

売る前にSIMロックだけ解除しておきたいという方は、別コラム「iPhoneのSIMロック解除方法」で、各キャリアごとの具体的な手順を確認してから進めるのがおすすめです。

SIMフリーのスマホを買うとき・売るときのチェックポイント

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  せっかくSIMフリーについて理解したので、「これから買うとき」「今のスマホを売るとき」に意識しておきたいポイントも整理しておきましょう。ここを押さえておくと、大きな損をしにくくなります。

これからSIMフリーのスマホを買うときに意識したいこと

これからSIMフリーのiPhoneやスマホを買うなら、まずは自分が使う予定の回線でちゃんと電波が入るかどうか、つまり対応バンドを一度は確認しておきましょう。あとは、故障したときにどこに相談できるか、よく使うサービス（おサイフケータイやキャリアメールなど）がどこまで使えるかも大事です。

どのモデルを買うか、容量をどこまで上げるかといった選び方も、将来買取に出すときの価格に関わってきます。必要以上に高価なモデルや大容量を選ぶと、購入時の満足度は高くても、手放すときに「そこまで使い切れなかったな」と感じることも多いです。

今のスマホを売る前に見ておきたいポイント

今のスマホを売る側の立場で考えると、SIMフリーか、SIMロック解除済みかどうか、ネットワーク利用制限がどうなっているか、外装や画面の状態はどうか、付属品がどれくらい残っているかといった情報が分かっていると、査定前の時点である程度の買取価格のイメージがつきやすくなります。

イケモバでも、こういった点が整理されている端末ほど、査定もスムーズで、お客様側も「思っていたよりスッと進んだ」と感じていただけることが多いです。

迷ったときは一度専門店に相談するのもアリ

自分の端末がSIMフリーなのかよく分からない場合や、買取に出した方が良いのか、まだ使い続けた方が良いのか迷っている場合は、一度スマホ専門店に相談してみるのもアリです。状態を見ながら、「今売る場合」と「もう少し使う場合」のメリット・デメリットを一緒に整理してもらえるはずです。

まとめ｜SIMフリーを理解してスマホ料金と買取価格のムダを減らす

最後に、ざっくりおさらいです。SIMフリーは「特定の通信会社に縛られていないスマホ」のことで、乗り換えや格安SIM、海外利用、デュアルSIMなどと相性が良く、将来の選択肢を広く残しておきたい人にはとても便利な仕組みです。

一方で、対応バンドやサービスの対応状況、故障時の相談先など、少しだけ注意しておきたいポイントもあります。そして、中古や買取の目線で見ると、SIMフリーのiPhoneは欲しい人の幅が広いぶん、査定が有利になりやすい傾向があります。

今使っているスマホをそろそろ手放そうか迷っているときや、次に買うiPhoneは長く使える一台にしたいと考えているときに、今回の内容を思い出してもらえたらうれしいです。「自分のiPhoneはどうなんだろう？」という段階でも大丈夫なので、イケモバに持ってきてもらえれば、実際の端末を見ながら「今売る場合」と「もう少し使う場合」のメリット・デメリットなどを含めて一緒に考えていきます。